ソノニホヒ

 あたしが一番好きな香り。


 ラベンダー?


 ジャスミン

 
 いえいえ。




 えーと、資生堂の「ZEN」は嫌いじゃないが。



 蚊取り線香もすばらしい。


 ガソリンの香りもすばらしい。


 パクチー三つ葉、紫蘇、葱、山椒、あ、腹減った。




 しかーし、なんといっても。



 なんといってもですね。









 それは自分の履き倒した靴下の匂いです。



 くさい。







 とってもくさい。





 でもでもでも、とても安心します。




 きっとこれは胎内の匂いと一緒なんだよ、みんな!




 

 でも、他人の靴下の匂いは嫌いだ。





 悲しいとき、辛いとき、忙しい時、特に三番目の理由から、あたしは靴下を三日も四日も履きつづけてしまいます。


 本当に辛いのよ、しんどくて。



 だから、この匂いが与えてくれる安心感は、きっと神様がくれたご褒美ね?



 とか、



 は、別に思わんが。ていうか、ご褒美なら、もっと違うもんがいい。ような気がする。





 生徒さんに、


 「五分以内に解かんと、熟成五日の靴下の匂い、嗅がせるど、うら」



 とか。



 

 そんな、ひどいことは







 年に、何遍かくらいしかしませんけども。




 するんか?



 うん。




 




 そして、とうとう迎えるゴールデンウィーク




 その後に控える八月を前に


 今年度初の熟成を迎えるのであろう。






 しかし、楽しみにしているのは、あたしだけです。




 つうか、楽しみにしている他者がいるとしたら、それは、あたしにとっては敵であろう。


 つうか、キモい。



 じゃ、なんでここで、発表するねん。



 それは、きっとあたしの脳が死んどるからだね。








 色々ナニカヲ考えることを、今あたし脳は拒否しており、安らぎを求めておるのだと思う。





 あ、ETC、きっと付けないと思うた。



 なんかね、クレジットカードの会社に書類を出さなあかんのね。


 で、締めきりが無くて、他人にも関係ない書類をちゃんと投函できたためしがないのね。




 便所が未だ暗いあたしに、そんなきちんとしたことがでけるか、アホ(って誰に向かって?)。





 
 

 あ、ちょっとまともなことも、一応書いておこう。


 数学なんかでよく場合分けでみなさんバグるんですけど。

 
 1)A>0のとき、とかああいうのん。




 場合分けって、普段無意識にやってるよな。


 
 車で交差点を渡るとき


 1)青信号のとき


 2)青信号が点滅してるとき


 a)右折信号がついてるとき

 b)付いていないとき

   α)対向車線に車がいるかいないか

   β)後続車がいるか、いないか、スピードがでているかいないか

   γ)交差点の車が詰まっているかいないか



 そういうのを瞬時に場合分けして、渡るか、止まるか、足が勝手にアクセル・ブレーキを踏み分けてると思うんだ。



 それを数学でやってみてる。


 どういう場合分けをすべきか、それは二次関数なら二次関数、運転なら運転の、ある程度広い範囲を見渡せてないと、どっかを見落とすん。




 二次関数ではなくて一次関数というか、関数という概念をもひとつわかってない、とか、実数ってなになんか、分かってないとか、


 教えていくときは、遡って辿りながら、場合分けの今と同時進行させながら、解かせていく。



 助手席で、あーあかん、て運転を替わるのとはちょとちがう。




 それがあとになってわかるとき、



 奴らは



 あたしの靴下のことも思い出すんだろうか。




 だとしたら、ごめん。