きみははいからからくれないの

 眠い。



 実は昨日更新しながらいつのまにか眠ってしまったのだった。


 そんでもって、今も眠い。


 いっぺんに数学・化学・英語・古典・日本史を教えると、さすがに疲れます。喉がガラガラやね。



 受験範囲のことなので、どれが面白いとか、好きになれ、とか、は特にこちらは思ってなかったりするねん。答えを前もって想定された問題なんやから、問題中にそのヒントがボコボコ隠されているのでつまんないといえばつまんないので。


 しかし、ヤツは少しずつ好きになってるみたいね。


 あたしは高校のとき、別に勉強は好きではなかったし、するヒマ自体がなかったので(体弱かったし、家事全般があたしの担当だったし、そのヒマがあるなら本かマンガ読んでたかな)。数学は紙とペンがあれば良い暇つぶしになったのと、英語はよく読んでたような気がする。学校は寝るか図書館でヒマを潰すところであって授業をちゃんと聞いたこともあったかなあ、なかったな。あたしの受験に関するものは全て独学かなあ。


 
 歴史は今でも興味ない。これだけ殺しあった挙句、どっちが悪いとか今更言ったって、解決にはならないし、相手を責めて一時的に有利になったとしても、一体いつその状態が覆されるかわからない。ということを学ぶための科目、のような気がするけど、その内容の事実関係がどうこう、ばっかり言うて、その目的は果たされていないんとちゃうか。


 数学はそこにある言葉の意味が限定されているので、思考するには一番楽かもしれない。それだけのみを考えれば、実際の人生とは接点をなくして考えることができるし。そういう意味では最も自己完結が容易な科目かも。だから、他者とのコミュニケーションを第一、他者からの評価に左右されがちな道を選ぼうとするヒトには嫌われるのかもしれない。


 化学にしても、物理にしても、実学というには、高校範囲では遠く及ばないし、かといって、実学の範囲が社会に本当に貢献してるか、ちゅうと、どうなんだろう。確かに便利になったり、助かる命も増えたけど、その代わりに無くしたものも多く、難解な議論・社会問題も浮上する。


 とか、色々思ってしまうので、強いて好きになる必要もない、と。


 ただ自分の方向にそれが課題としてあるならこなしていけばいい、と。


 それは親のためでもなけりゃ、社会のためでもないし。


 そこで好きになるものがあれば、自分の楽しみの範囲が広がるわけだから、もうけもの、くらいで。



 別に大学を落ちたからと言ってヤツの可能性が無くなるわけでもないし、そのときはもう一度どうすべきかを再考しなくちゃいけないだけのことだ。ただ、落ちたときはもうあたしが再考後直接関わったりできひん可能性が高いから、あたしに支払われた報酬は返す準備も一応してる(かといって今までの授業がムダとも思ってへんが)。


 

 あー、また眠くなってきたし。



 眠いのに、休憩中に本を読んでた。


 頭が死んでるから、脳の容量的都合で再読。


 「The CURIOUS INCIDENT of THE DOG in The NIGHT-TiME」(MARK HADDEN)


数学好きの自閉症の男の子が書いた、という設定。たしか日本語訳も出てたんとちゃうかなあわからんけど。数学や自然科学系が好きなヒトは読んでみてもいいかも。もともと子供向けなので原書を読んでもそんなに難しくないし。この子の思考回路がわかりやすいので、あたしの中にも自閉的な部分があるんやろうと思う。ぼそぼそ語っていく感じが可愛いので、まあ、お勧めかな。章が素数で数えられてたりもするので、英語の理数系論文を読む前のヒトにもいいのかも。


 と、れびゅーぽいぽい。



 
 勉強を「崇高なモノ」と思うから怖気づく。


 車の運転を習って、実際の路上で覚えていく。免許があれば有利なこともあるけど、免許をとること自体が「偉い」ことでもなんでもない。免許が取れなかったら、自分にひき殺されるニンゲンは皆無だから平和。免許をとって実際に運転すれば、車で移動できる範囲での世界は広がる。しかし運転する時間が長ければ長いほど、歩くことは減り歩いてこそ見つけられるモノとの出会いも減る。そして免許を持ったからこその責任とリスクがそこにはある。それと同じようなものとちゃうんかな。


 ヤツの為になればいい、とは勿論思っているけど、本当にヤツにとって将来の役に立つのか、それはわからない。今、ヤツが目指している職業が、ヤツにとって良いのかどうか、きっとヤツを苦しめもするやろうし、それをあたしが後押しすることが(以下略)


 
 とりあえず、ヤツの最終的な解答をあたしが目にすることは、多分ない(あるとしたらヤツより長生きせなあかんし、そんなのはゴメン)。


 そうやって、未解決の問題を増やしていくことが人生なんかもしれへん。


 なんちゃって。