ひかりとかげ。おもてとうら。

市民権を得ずに進化なり成長を遂げていたものが、光を当てられてそれなりのステイタスを与えられた途端に、反骨ぽいアイデンティティちゅうか、公に認められざるもの特有の神々しさを失ってしまうことがある。


光を当てられたが故に、黒々とした長い影の色はうっすらぼんやりとして、境目もはっきりしなくなった。




悪の華々しさ毒々しさは砕けて、軽い色物扱い、単なるジャンルの一つとなり、しかし、それまでの経緯から、非難を受けたときに『差別反対』という名の下に不本意な哀れみや同情に甘んじなくてはならない。




光を与えられたことによって、その道に入り込んでいくための心的葛藤やハードルは低くなったというより、より安易な選択肢として捉えられがちとなった。




その中で、かつての毒と華とを抱き続けるのは、より困難であろう。




はっきり貶められていた時代と違って闘う相手の姿も見えにくい。





そんな中で敢えて闘おうとする人々に対して、敬意を抱かずにはおられるかっちゅうねん。




その数は極めて少ないんやろけど。



その戦場を踏み台と勘違いしてたり、色々おるみたいやし。


せやし、表だって『是』とは言いたない。言わへんことが、敢えて擁護せぇへんことが、敬意表明であるような気ぃがすんねん。





エロにしても、その他の表現にしても。