はるさめ
はるさめと肉団子を生姜を利かせたスープで煮込んだやつが食べたい。
たまに小論文を指導するときがある。
受験の小論文では面接とセットになってるのを指導する事がほとんどなので。
初めにいくつか書かせてみると、大抵が自分を自分以外の尊大な人間に見せようとして失敗している。
例えば税金に関係してるテーマだと、いかにも自分が血の滲むような思いをして多額の税金を納めている人間であるかのような。
しかし、勿論その立場の人間ではないため、視点はずれてるし狭いし、ていうか、それ妄想だし。
それで話す。聞く。
今現在の自分の立場でわかっていることとわかっていないこと。これからわかりたいこと。わかるためにどうすればいいか、どうしたいか。
妄想部分をふるい落としていくと、だんだん面白い、その子らしい文章になっていく。
その過程くらいのが、あたしは、その子の良さ・愛すべきところが溢れていて、一番読んでいて楽しいんやけど。
ある程度の規格範囲内で手堅く書けるようにしていくわけです。
面接で突っ込まれた時もとっさに反応できるように、色々なテーマの予備知識を用意して、今の世論の中心となっている思想ちゅうか考え方から大きく逸脱しないように。
流派にもよるけど、花を活けるとき、枝を手で曲げて全体の調和をとる。「枝をためる」と言っていた。
木々は自然のままが美しい。
て思う一方で。
ためたり、剪定したり。
子供も生け花も盆栽も。
社会という箱庭で、枝も葉も伸ばし放題ていうわけにもいかない。
この枝は、この花器にあると窮屈な感じだけど、捨てがたい。
いっそ花器を取り替えればええんやけど、まずその花器ありきで始まるのが受験の世界やったりして。
よしわるし。