そんできみは
悲惨な調子で留守電に吹き込んであったから、ん〜?とかけた。
「洗面所が水漏れしとる」
洗面台は陶器で、以前、瓶かなんかを落としてヒビ入ってる。
あの修復がダメになったんかなあ。
また、パテ買うてこか?
「いや、そうじゃなくて、水が流れなくなっとる」
…それは。
漏れてるんでなくて、「詰まっている」やん。
じわっと疲れた。
「クエン酸の粉を2つ入れたがどうにもならん」
クエン酸?の粉?て、そこにパイプ用でそんなんあったっけ?
まあ、薬局で適当にみつくろってくわ。
そして。
見てみたら、深さ5センチほど、洗面台に水が溜まったままやった。
入れた粉てどれ?
「コレや」
…えーと。これには
『電気ポット洗浄用』って書いたぁるねんけど。
こんなんで、排水パイプの詰まりがとれるか!あほちゃうか?いや、あほやろ。
持って来た薬剤を、たりらりら〜と流して5分。
うーん。進展がない。水面の埃に動きがない。
30分とかそんなに滞在しとる時間もないので、やはり買うてきた、パコパコするヤツ(棒の先にゴムのお椀みたいなんがついてるアレ)で強制的に
くんにゃろ〜!バコンバコン!した。
すると、テープ状の黒い水垢だかカビだか両方のコラボレーションだかが、でろ〜んと浮かび上がって、水は排水されていった。
あたしは勝った。
恐らく。
現在一時的にじじぃの一人暮らしゆえ。
手や顔をちょいと濡らした程度で「洗た」と思うゆえ。
パイプの中でカビなどが繁殖しても流されずスクスク育ってしまったと思われる。
以前トイレの水洗タンクに牛乳瓶などを入れて一回の排水量を減らすと、個人的には節約となるが、下水管の汚れは極端に酷くなり、交換の工事は激しいもんになる、て聞いた。
それのプチ版ね。
「クエン酸を毎日まいたらもう詰まらないかな?」
まだ言うか。つか、も少し水使え。ちゃんと顔洗え。手ぇすすげ。
念の為、もう一度薬剤を流し込んどいたから、寝る前に水を流しといて!
あたしゃ疲れたわ!