さまよう
バイトの方で他のヒトの手伝いをしたら、結構散らかった。
そしたら、彼女(人妻)がさりげなく、しかし手際良く片付けてくれて感動した。
男が結婚を決意するときって、こんなとき?
とか、思ってもなあ。
嫁になれはあっても、嫁にしてくれと申し出てくれるヒトがいないのでつまらん。
また、コンビニがつぶれてた。
ここには、商品を探すときに、一旦痙攣して見せてから案内してくれる店員さんがいて、ちょっとファンだったんだけど。
残念。
あの店員さんは、どうしたのかなあ。
ツボやったのに。
去年も他の店が無くなった。
そこには、涙目の女の子と、マツゲの女の子がいた。
涙目の子は、紫色のカラコンが合わなくていつも充血していて、眉間に皺がよっていた。が、親切で、雑誌とかありかを聞くと、次の週からは「ありますよ」と、声を掛けてくれるし、足元が不自由なおばあさんだと、出入り口まで必ず送っていってた。送って行けるほど、その店がヒマだったんかもやけど。
マツゲの子は、見るたびにマスカラがごついことになっていて、最終的には一本一本が線香花火の先っぽみたいになっていて、まばたきするのが大仕事になってしまい、レジを打っている最中に指でまぶたを押し開くので、えらい時間がかかっていた。道、歩いてて危なくないんやろか。
ああ、あのオカマの書店員さんは。
あの角刈りのブティック店員さんは。
そうして、あたしの「ツボ店員さん」探しの旅は続く。
あ、そういえば、こないだ小さい店に入った。昔のよろず屋に毛ぇ生えたような昭和な感じの店。
いつもはガラガラ声のおばちゃんが、
「はいよ、ありがと!」と、老眼鏡をずらしながらレジを打ってくれるんやけど、
その日は、いかにもあかぬけない30年くらい前ぽい女子高校生がレジに立っていた。
その女子高校生が、
「本日のご利用ありがとうございます」と、大手スーパーでよくある、両手で両肘を抱えるようにしたお辞儀をした。
ので、びっくりした。
すごく店の雰囲気とまっちしてへんかった。
やっぱりいつものこめかみにピップエレキバンつけてるおばちゃんの方がしっくりくる。
ような気がするねんけど。
次回から、様子見で、この女子高校生があたしにとってのツボとなるか、わからんけど、ツボにならへんかもなあ。
無理やり手相を見られました。
「まるでこれは男の手相だねぇ。あなたすごい唯我独尊タイプね」
わざわざ言われんでも、知っとるわ、そんなん。