うんふうん

 と、平仮名でかいたら、「ウッフン、アヘアへ」の方面か、「糞」関係か、わかんないな、と思た。


 あたしは、ヘンなヒトに出会う確率が高い、ようです。



 「ハエはうんこに集まる、やら、類は友を呼ぶ、の類だよなあ」



 ちいいいいいがああああうううううううううう!


 と、思う。


 思いたい。



 隣におかしなひとが住む確率はかなり高いね。


 えーと、Aに住んでたとき、隣にはアル中無職のヒトが住んでいた。当時30代とちゃうかなあ。いつも通路や正面の道路に酒の匂いをさせて立っていたので、マンションの自治会でも苦情が出ていた。
 通路側の部屋には模様の入った不透明なガラスが窓にはまっていたんだけど、夜、カーテンは開けたままで、スタンドの灯りだけで本を読んでいたら気配を感じて振り返った。
ら、そいつがガラスに顔をつけて、こっちの様子をうかがっているのだった。これはかなり恐かったですたい。翌日友達と共に、夜その状態で部屋の中の様子を見ることが出来るか検証してみたけど、不可能だったのでほっとした。

 Bつうか、実家の隣には、いつもピラピラのピンクや赤のドレスに軍手サングラスのおばさんが越してきた。朝4時からピアノを弾くのを止めてもらうのに、1年以上かかった。その一年間、2曲ばかり弾いてたけど、どっちも超へたくそで、ピアノが鳴り出すと裏のうちが対抗してチャンチキオケサなどを大音量で流すという激しい事態になっていた。夜11時過ぎくらいだっけか、実家の近くに行ったら、絞り出すような悲鳴が聞こえたので、「痴漢か!」と、駆けつけたら、そのおばさんがベランダに出て、「椿姫」を絶唱してた(つもりらしい)。「みなさん、オペラはお嫌いなのかしら」て、そういう問題とちゃうし。


 Cにいたときは、隣の美女は、午前2時3時に部屋の模様替えをするのが癖で、ステレオも思いきり鳴らすし、ドスドスすごい音で、階下の大家さんが「恐くてナニをしてるか尋ねられない」と、あたしに泣きついてきたくらいだ。


 で、現マンションであるけど、隣がゴミ屋敷である。年に2、3度、管理人さんたちによる「強制掃除」が行われる。家族でゴミを溜めていて、部屋のものを通路に出さないと寝られないらしく、あたしはさまざまなダンボール箱などをよけなければ自室に入ることができない。時には正面玄関に寝ていて、怒られているようだ。ここはあたしの持ち物ではなくて、この隣人が隙をみて、こちらの部屋のトランクルームやメーターボックス内にサンドイッチやスナック菓子などを他の家族に隠してこっそり食べるために溜めていたのが発覚したので、管理のためにしばらく住むことになったんやけど、臭い。




 でも、消臭剤という強い味方もあるし、窓を閉めてりゃなんとかなるし。夜中に思いついて掃除機をかけようが、唄を唄おうが、全部隣室のヒトのせいになるので、基本的にはしたい放題でございます。いや、そんなむちゃはせえへんけどね。


 わりと無害だし(Aはマジ恐かったけど!)


 24時間いつでも捨てにいけるゴミ収集室があるんだけど、夜、壊れた靴などを捨てにいったら、そこのばあさんがニコヤカに「あら、こんばんわ」と、今さっきあたしが捨てたゴミ袋を開けてたのはさすがに不快だったけど。

 おっさんは対人恐怖症らしく、挨拶しない。というか、あたしが部屋を出入りするときに不覚にも遭遇すると、柱の影にヤモリのように張り付いて「隠れた」つもりのようであります。おもいきり見えてますが?

 
 さて、これを運がいいと思うか、不運と思うべきか。





 あたしは、わりと、ラッキーかも。


 来年引っ越すつもりなんだけど。そこの隣人はどうなんやろね。





 汝の隣人を愛せよ、ですか?


 あ、あたし仏教徒だわ。