せんしゅうのあとうさん
夜明けまでまだ時間のある、まあ、言うたら夜中。
車で信号待ちしとったら、右側の歩道に男がいた。
電信柱に、鬼ごっこの鬼みたいにおでこをくっつけた後ろ姿。
キャップやトレーナーからして、若い。多分。
でも、なんか変やな〜。
トレーナーだけで、ジャケット着てないからじゃない。
なんか変。なんか違う。
あ。
腰から下がすっぽんぽん(て言葉はいつ発明されたのだろう、「すっぽんぽん」て、ナニ?)。
びっくりして、信号が青になったとき出遅れたやん。
まあ、「オレをみろ」ちう変態系のヒトではなく、酔っ払ってジーンズ汚して、でも酔っ払ってるから、わけわかんなくて外に出ちゃったヒトやろな。
いつの冬やったか、ごっつ寒かったとき、そこと少し離れたところで、銀色のビキニの上下のみでタクシー待ちしてるお姉さんがいたな。銀色のビキニにはいっぱい銀色のスダレみたいなんが付いていて、リオのカーニバルにしちゃ地味かなあ。きょぬうだったし、用事がなければ、「御嬢さん、よかったら」って、車を停めてたかもしらん。後日そこらへんにオカマバーがあると知ったので、オカマのヒトだったかもしれへん。
ご用で行ったらドタキャンされたので、リサイクルショップに行ったら、バーゲン中だった。ので、180円のジーンズ1本と、3着500円のでジャケットとシャツ買うた。こんなんばっかりか!
周りで、所謂学歴系のヒトってゆうと、理系と文系の法学関係が多いんやけど、理系のヒトは論理的思考が出来るという幻想に囚われていると、よく思う。
理系といっても、ひと括りにはできひんけど、学術的なものに対しては一応雛型みたいなもんがあって、それに沿っていけば、一応論理的な結論は出すことは出来る。
だけども、それは条件が全て揃っているとか、条件を限定した上での答えであって、実際にはかなりの不確定要素があり、厳密的にはそうそう思ったとおりにはならない。
高校までの物理が大学で「古典力学」と呼ばれたりするけど、そういう感じでそのままでは実情とは噛み合わなく使えないことって多い。
そういう意味では理系(あたしも理系なんやけど)のニンゲンが陥りやすい「論理的」の罠ってあるなあ、とか思う。
法学系も少し、そういうキライはあるかなあ。
自分が論理的思考が出来ていると思いこんでいるから、結構支離滅裂なことも言うたりすんねんけど、結構恥かしい。
じゃ自分は恥かしくないかというと、いやん、恥かしいことだらけですじゃ。
まあ、知らんうちに知らん人にお尻を見られないようにしようとか思った。