くりのかわ

 を剥いてた。


 丸々したのを5キロほど、って、米ですか?という量で頂いたので、渋皮煮にすることにしたんやけど。

 鍋がない。


 2キロでいっぱいなので、3回くらいに分けて煮ないとあかんなあ。



 一晩以上、水に漬けて皮を柔らかくする。


 とんがった方から剥きたくなるのが人情だけど、お尻のほうから、ナイフで削るように刃を入れる。この時に渋皮が取れて中の白っぽい身が見えたらそいつはキントン行き。


 慣れると2キロなら30分くらいで剥き終わる。唄いながらだとあっという間やね。



 これを何度も水で茹でこぼす。


 アクが出なくなったら、ブランデーと砂糖で煮ます。終わりです。


 ブランデーは安いやつでいいけど、たっぷりの方があたしは好きなので、下戸の親父がもらいもんで持て余していたV.S.O.Pをかっぱらってきたので、ほぼ一本使ってしまう。「ほぼ」というのは、煮ながらあたしが飲む分があるからね。


 で、あたしんちには砂糖が特にない。料理の甘味は大抵味醂のみか、マクドなんかでもらったスティックシュガーで事足りてしまう。

 ああ、でも、あったあった。


 あたしはコーヒーも紅茶も砂糖をいれないけど、お客さん用にスティックシュガーを用意してるんでした。が、客もあんまり使わないので、年に10本くらいしか消費されません。で、余ってる、と。



 消毒したビンなどに入れてお裾分けして、勿論親父にもやって、とりあえず秋の行事が一つ終わったかなあ。



 寒い冬に熱いコーヒーと一粒。がほっこりする。甘いものが苦手なあたしには珍しい甘味やけどね。